企業法務を踏まえて

企業法務を他の何かに例えるなら、私達の学生時代を思い返していただくとイメージしやすいかと思います。中学高校時代に制服のポケットに入れて通学する事を、学則で義務つけられていた生徒手帳をご記憶でしょう。その中に何やら「第何条第何項」と延々列記されていた校則、当時隅々まで読み込んで理解されていた方は、おそらくごく少数派かと思います。

数え切れない現存企業にも、社則と称される規定が設定されているのが普通です。雇用契約書には、年間有給休暇の取得可能日数や、退職に際して会社側に告知すべき時期の規定など、各社毎に独自の基準から細かい規定が定められています。これに反した行為が確認された場合、時に従業員は処罰の対象になったり、あるいは企業側が遵守しなければ、時に訴えられる展開となる可能性が否定出来ません。

こうした社内のトラブルが発生してしまえば、それは「問題」であり、企業側従業員側双方は、これが問題になる前に、その発芽兆候を速やかに察知し、未然に防ぐ努力が求められます。そのためのガイドラインとなるのが先の諸々の規定であり、企業法務を担当する人間の速やかな初期対応が、それらの発芽を未然に防ぐ事を、企業に関わる全ての人達が理解しておく事が必要なのです。

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企業法務の重要性

企業の最終目標を突き詰めれば、営利目的に展開した事業を拡大成長させ、より大きな収益を得る事で社会に還元し役立つ・・・何やら優等生的に伝わるかも知れませんが、これがいわば「真理」です。当然利益追求に頭を捻り、考え得る限りの創意工夫を実行に移す事となりますが、ここに何の歯止めも見当たらなければ、特に悪意が無くとも、いわゆる無秩序無法地帯となってしまうリスクが避けられません。

不特定多数の人間すなわち企業体が互いに協力しつつ競い合いながら、各々の利益を適正に求め合う事で経済社会は健全に発展し、在籍する従業員の生活が守られる事は、既に皆さんも漠然とながらでもご理解の通りです。

今日忘れた頃にメディアを賑わす、例えばブラック企業の実態や脱税や談合などの違法行為は、経営陣が歯止めとモラル無き利益追求に走ってしまった顕著な事例です。結果被害を受けるのは、時に自社の従業員で在り、最終的に法の元に企業自体が裁かれれば、存続の危機が現実問題となってしまいます。企業法務はこうした問題を未然に防ぐ「モラルの安全ブレーキ」的な役割も担っているのです。例え悪意や他意が無くとも、人々が集団である目的に向かい無我夢中で努力する際、無意識のうちに違法行為あるいは非常識な頑張りに及んでしまうリスクは避けられません。社内で企業法務を担う人材が、こうした暴走行為を未然に防ぎ、生じた際に速やかに処置する事で、企業が健全に存続し続けられるのです。

無視出来ぬ企業法務

例えば新たに1つの企業を設立するに際しても、さまざまな法律に沿った申請あるいは手続き、そして運営が求められる事は、既に皆さんもご存知の通りです。単に「今日から私が社長だ!」と謳い、看板を掲げ事務所を確保したとしても、公的に必要な諸々がクリアされていない限り、それは社会的には「単なる会社ごっこ」の範疇にすら認識してもらえないでしょう。

まして会社は他人を雇用し、そうした人物の生活と生命の安全を守るべく、賃金の支払いや所定の保険への加入などが義務付けられており、更には取扱業種に関する数え切れない法令や規定の遵守も求められます。

時にめまぐるしく改訂される、こうした各分野の法令や規律をリアルタイムで正しく把握する事自体、なかなか一般の経営者だけの知識では難しくて当然ですし、雇用関係に絡む問題は揉めれば深刻です。経営陣の中にこうした分野でプロフェッショナルレベルの知識と対応力を有する人間が居れば別ですが、現実そうした人材がトップを兼任している状況は望めません。だからこそ企業法務を経営陣のみならず全社員に正しく認識させるだけの知識と技量を有する人材の確保が不可欠であり、こうした人材が企業法務を適正に担う事が、健全経営の上で大きなウエイトを占めると言えるのです。

企業法務の基礎知識

企業法務といきなりの四文字熟語を突きつけられれば、中には「私は一介のサラリーマンで経営者ではありませんから」「それは一部のお偉いさんの問題でしょ」などと咄嗟にバリアを貼ってしまう、そんなリアクションに及んでしまうかも知れません。確かに耳慣れぬ言葉ですし、これまでの人生で真剣に対峙された記憶をお持ちで無い方が大勢なのが現状かと思いますが、実は至極身近かつ重要な業務なのです。

ここでは企業法務を専門的に掘り下げて学ぶのではなく、私達にとってどれだけ大切な業務なのかを噛み砕いて説明して行きたいと思っています。企業用無を例え漠然としたイメージであったにせよ、意識するとしないでは、実社会を見る際の風景自体が大きく異なります、既に経営者として企業法務を視野に入れておられる皆様は勿論、そうで無い方々もぜひ、一社会人の貴重な知識としてご確認ください。

ちなみに法務とは、何らかの集団や組織の運営を通じて発生する、法律に抵触する問題に適正に対応する業務を指しており、これに「企業」が頭につけば、企業内で生じるこうした諸々への対応業務を指す事となります。企業を経営する上で守るべきさまざまな法律が存在している事は、既に皆さんご存知の通りです。時に無意識に、あるいは時にやむを得ずこれらに抵触してしまう事例が生じるのは、企業を運営する上で避けられない現実であり、それらに早急かつ適正に対処するためには、企業法務に長けた人材の確保が不可欠なのです。